2016年11月23日

第13章 漫画で食っていこうとする場合やるべき事。

<第13章・漫画で食っていこうとする場合やるべき事。>

漫画で食っていこうとする場合、以下のような事をやると良いでしょう。


・色々なポーズ、仕種を考え、ノートに木偶人形を描いて、良かったポーズ・仕種については、別のノートにまとめる

漫画においては、キャラクターのポーズは非常に重要です。
これがしっくりこないと、変な漫画になってしまいます。
また、色々な仕種を描けるようにならないと、毎回似たような仕種を連発し、単調な絵面になってしまいます。

ポーズについては、毎日大量に考えだし、その中で使えそうな物については、別の場所に写してストック化しておくと、後日その使えそうなポーズ集をパラパラと見ながら、漫画を描く際の参考にできたりします。

1ポーズ1ポーズしっかり人間を描くと時間がかかってしまうため、このポーズ練習については、木偶人形風だったり、わりとラフな絵で描くようにします。
ポーズや仕種の練習をすればするほど、脳内にストックされていき、いざ絵を描く段階になってポーズがすぐに浮かびやすくなるのです。
色々なポーズ、仕種に挑戦しましょう。

思いついた仕種、ポーズはまず文章でリストを作成し、実際にそれらを描いていく、という方法でポーズ練習をするのがお薦めです。
また、同じポーズ・仕種でも、色々なアングルで描いてみてください。


・色々な構図を考え、ノートにストックしていく。

ポーズと同様、色々な構図も考え、ノートにストックしていくべきです。
各構図については、「読者にどういう印象を与えるか?」も注釈をつけておくといいでしょう。

例その1)にやっと笑った口元だけを映している構図→キャラクターがなんらかの思惑を持っている。
例その2)目元だけ映した構図→驚きや呆然自失、発見など。

みたいに。

構図にバリエーションが無いと、やはり単調な絵面の漫画になってしまいます。
まるでご自身が映画監督になったかのように、色々な構図を考えだし、それらをストックしていってください。
自分で考え出すだけでなく、漫画雑誌をパラパラとめくって、色々な構図を学ぶのも良いでしょう。
その際、作者はどういう意図でそういう構図にしたかも考えてください。


・色々な服装をストック化しておく。

雑誌や広告ちらし、テレビドラマやバラエティ番組を参考に、色々な服装をノートに描き写し、カタログ化しておきましょう。
ただし、服装はそのまま使うと後でバレて「ぱくりだ」と指摘されて問題になる事があるので、描き移す際に必ず大幅なアレンジをしておいてください。
色々なバリエーションの服装のカタログを作っておくと、将来作品を作る段階になって、そのノートをパラパラと見ながら、キャラの服装を考える時に相当役に立ちます。
今のうちに服装のストックを作っておかないと、将来作品を作る段階になって、いちいち結構な時間を服のデザインを考え出すのに取られてしまったりするのです。

この自作の服飾カタログは、季節ごとや、男性・女性ごとに分類しておくと使い勝手が良くなります。


・ネームのみの漫画を色々描く
絵が上手くても、話が面白くないと、面白い漫画にはなりません。

逆に、絵が下手でも、漫画として非常に面白い作品などもあったりしますよね。(初期のカイジシリーズなど)

漫画は、基本的に『話が面白いか?(あるいは、話が読者の心を動かせるか?)』や『キャラクターが魅力的か?』が全てだと思います。

今のうちに、色々な話を考え、それを実際にネームにし、『ラフなネーム段階でも面白いか?』や『キャラクターが魅力的であるか?』を確認するようにしましょう。

また、漫画においては、「絵を描く能力」「話を作り出す能力」も大事なのですが、「話を元にネームを作る能力」も大事です。
考えたストーリーを各ページにわりふり、さらに各々のページでは効果的なコマ割りをし、各コマでは構図やキャラクターのポーズを考えないといけません。
この『ネーム作成能力』を向上させるには、数をこなして経験を積んでいくしかありません。
毎回絵をしっかり描くと、一年で作成できるネーム数も限られてしまうため、基本的にネーム段階かラフな下描き段階で終了とし、絵はしっかりは描きこまないようにします。
(もちろん、それとは別に絵の練習時間も設ける事にします)

ただし、特に面白いと思うネームについては、後日きちんとした絵を入れてペン入れ、トーン貼りその他の処理をして作品化し、後にアマゾンなどで電子書籍として出す短編集に収録するといいでしょう。


・人物だけでなく、背景や小物も自分で描けるよう数をこなして練習しておく

将来的にはネット経由でアシスタントを雇って背景を描いてもらう事もあるかもしれませんが、基本的に自己出版で電子書籍を出す場合、人を雇う余分な金が無いため、背景や小物も自分で描く事になるでしょう。
今のうちに色々な背景、小物の絵を多く描いて、作画に慣れておくしかありません。
また、一部の背景については、場面転換などに使えて、今のうちに描いてストックしておくと、将来作画の時間をちょっと省略できたりします。
「背景の練習」でありつつ、「将来使いまわして作画時間を短縮するための素材作り」にもなったりするのです。
実際に使う時は、線の太さや画風を調整する必要があったりしますが。


・作画に時間のかからない絵柄、作画方法を修得する

出版社で連載するような漫画と違い、自己出版の場合、一人で作画を全てするケースも多いです。
雑誌に連載されているような漫画みたいに、背景を丁寧に細かい部分までしっかり描きこんだり、トーンを何枚も貼りこむような絵柄を修得するより、もう少し作画コストの低い(それでいて見栄えする)絵柄を修得したり、作画ソフトの使い方を研究し、「より効率の良い作画方法」を身につけるようにしましょう。

漫画については、アナログで作画すると時間がかかるため、

・コミックスタジオ
・CLIP STUDIO PAINT EX

などのデジタル漫画製作ソフトとタブレットを導入し、PCで作画するようにしましょう。
初期導入コストや電気代はかかりますが、作業速度はアナログの時よりかなり早くなりますし、トーン代もかからなくなります。

液晶タブレットについては高価ですので、無理に最初から導入せず、ある程度稼げるようになってお金に余裕ができたら導入するかどうか検討しましょう。
普通のペンタブレット(板タブ)で作画しても、商業向けの漫画は十分描く事ができます。


・背景や小道具用の3D素材を作っていく
コミックスタジオやclip studio paintシリーズなど、一部のソフトは、3D素材を読み込んで背景や小物の作画に使えたりします。
今のうちに「将来自分が使いそうな物」を3D化して、色々な物をストックしておくと、いざ作画する時に時間を短縮できたりします。
物にもよりますが、3D素材を作った方が、3D素材を作るのにかかった時間を含めても、まったくゼロから描くよりも時間を短縮できた・・・・というのもあります。
何度も使いそうな素材だと、なおさらです。

また、作った3Dデータを「3D素材販売サイト」などで単品あるいはまとめて素材集として売ると、わずかではありますがお金を稼げたりします。
自分が将来漫画を描く際の素材として使うだけでなく、小遣い程度ではありますが少しお金を稼げたりするのです。


・ブログを作り、アニメや漫画の二次絵を投稿しながら小遣い稼ぎをする。
絵の練習として、アニメや漫画のキャラ絵を描くのもいいですが、その描いた物についてはブログに掲載するようにし、毎回アフィリエイトリンクなどをおまけとして付けていくと、たまにリンク経由で商品が売れてちょっとしたお小遣いが入ったりします。
絵の練習・画力のレベルアップをしつつ、ちょっとした小遣い稼ぎができるわけです。

自由に色々な絵が描けるよう、このブログではあなたの名前やペンネームは出さない方がいいかもしれません。
また、キャラの顔については、自分の画風で描くよりも、オリジナルの作品に近づけた方が、いろいろな画風を学べて、それが自分の作画のレベルアップになったりするのです。
自分の素の画風で描いてしまうと、将来漫画やイラストで食っていけるようになった時、「○○は、こういう作品のこんな絵を描いていた」なんてトラブルの元になる事もあるでしょう。
眼や口などだけでなく、耳の描き方についても、素の画風とは変えるようにしてください。


・漫画雑誌を、『描き手視点』でじっくり時間をかけて読みこむ。

・快描教室プラス

・10年メシが食える漫画家入門

上記のように、「漫画力を高めるために役に立つ参考書」は世の中にいくつかあり、そういったのを買って読むのもいいでしょう。
しかし、あなたの漫画力を高めるには、やはり漫画雑誌が一番参考になると思います。

ジャンプやサンデー、マガジン、チャンピオン、少年誌だけでなく青年誌などでもいいので漫画雑誌などを、『描き手視点』で、じっくり時間をかけて見ていくのです。

いろいろな漫画を、普段漫画を読むスピードとは違い、コマのわり方、セリフの配置の仕方、構図、セリフの内容など、色々な事に注意しながらゆっくり見ていくのです。

一つのコマの絵にしても、『白紙の状態から順にどういう風に描いていってるか?』をじっくり時間をかけて見ていくと、一般の漫画技法書では紹介されていない色々なテクニックが、そこかしこに発見できたりするのです。

市販の漫画技法書は、ページ数に制限があるせいか、漫画の中で使われている作画テクニックについては、本当にごく一部しか紹介していません。
先に挙げた快描教室プラスと、10年メシが食える漫画家入門も、良い本ではありますが、一部のテクニックを紹介したのみで終わっています。

しかし、漫画雑誌を時間をかけてじっくり見ていくと、数多くの『作画テクニック』をそこかしこに発見する事ができ、あなたの漫画力を大いにアップしてくれるのです。

作画テクニックは、時間をかけて自分で試行錯誤して一つ一つ発見していくより、こういう風に漫画雑誌をゆっくり読みながら、色々な漫画から盗んでいく方が、はるかに効率よく修得できます。

漫画家のところへアシスタントにいくと、手伝っているうちに毎日少しずつ色々な作画テクニックを教えてもらえる(あるいは見て盗める)のですが、漫画雑誌を時間をかけて見ていく事でも、自宅にいながら色々な作画技法を習得できたりするのです。

漫画雑誌で学んだ作画技法は、その都度自分でも必ず描いて復習してください。
頭で覚えただけでは身につきませんし、実際に描いて見ると、「ここに注意しないといけないな。」というのがわかるのです。


次章・一コマ絵を描いて描いて描きまくるという練習法
(クリックすると次章に進みます。)




posted by ミカエル at 19:41| Comment(0) | 記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。